Soeへ向けて出発
1月3日、ついに自転車で走り出す時が来た。昨日チェックしたけど自転車には大きな問題はなさそうだ。自転車ロストしたり色々あったけど、なんとかスタートできて嬉しい。
今日のコースはこんな感じ

108kmで1593m登るらしい。日本だったらそこそこ山岳コースという感じで特に問題はない。問題はこの暑さだろう。気温も湿度も未体験だし、何より日差しがどう影響するのかわからない。昼間の気温も飛行機乗ってたりでよくわからない。とりあえず走るしかない。
出発

ホテルを6時32分に出発。(この時は調子に乗ってたので)まずは海岸線まで降りてからスタートすることに。



なかなか良い観光地という感じだけど風が強くて海は大荒れ。季節風の影響なのか概ね西から東に吹いていて追い風なのに助けられる。しかし、ここで前輪の振れが大きくなってきているのに気づく。ホイールが曲がってしまったのだろうか。とりあえず路上で修復を試みる。
ホテルの前で前輪を修正。マルチツール(10徳ナイフみたいなの)についてるスポークレンチでフレを治す。どうやらエアバルブのあたりが曲がっているみたいで、少しづつ治す。うん、なんとか問題ないレベルまでおさまってきた気がする。乗ってるとフレに気づくけど走ってても特に問題ない感じだ。1時間ほどかかったが走行を再開した。
充電器忘れて宿へ
15kmほど進んだところのコンビニでアイス休憩をしていると、脳裏に嫌な予感が。
「もしかしたら携帯の充電器宿に忘れたかもしれない」
本当はリュックの底に入っていたのだけど、こういう時は焦って見つからない。嫌な予感は確信に変わって宿への距離を調べてみる。8km。往復で16kmですか、、、行けないことはないけど、かなりのロス。次の街で買えばいいやぐらいの気持ちでいたらよかったんだけど、昔から落とし物とか無くしものは気になってしまうので、宿に戻ることにした。
海岸線を走っていたので、高台にあるホテルまで70mほど登る。30分ぐらいかけてやっとホテルに戻ることができた。従業員に充電器忘れたかもーって言うと一緒に部屋を見てくれたが見つからない。他の従業員にも聞いてみると話してくれるが、念の為リュックをひっくり返すとあった!本当に迷惑をかけた上、朝6時半に出たのに時間はすでに9時過ぎ。3時間弱かけてスタート地点に戻ってきたのだ。気温も相当暑くなっているし、足のダメージもある。
水を買い落ち着いてから再スタートをすることにした。
再出発 暑いが快調
気を取り直して9時半ごろに再出発した。基本的には道路は1本しかないので、ひたすら東に向かえば着くはずだ。
追い風に乗って快調に進むも、本当に暑い。サイコンの温度計は32度〜36度をさしていて、日差しも焼けるように熱い。

インドネシアの素晴らしいところは、1kmにひとつは路上の売店があるし10kmにひとつはコンビニがあるところだ。日本のコンビニの間隔もすごいが、インドネシアの売店は本当に山の中にもあるので水分補給で困ることはない。

コンビニはアルファマートとミニマートがあって、売っているものに大差はない。コンビニの素晴らしいのは、エアコンがガンガンに効いていること。外は35度だけど、中は20度ぐらいで入るとひんやり気持ちいい。そして、店頭にはだいたい椅子が設置してあって、買ったものを食べることができる。日本みたいに「たむろすんなー」みたいのはなくて、雨が降ればみんな雨宿りにくるし、買わなくても店頭でワイワイやってることも多いね。

道路はとても走りやすくて、車もぷっぷーって鳴らしながら大きく反対車線によけて抜いてくれるので全く怖くない。速度差も優しい。
やっとおいしいご飯にありつく

坂を登った上にあったカレー屋さんでご飯を食べる。3万ルピアとコーラ8000ルピアで合わせて320円ぐらい。すごいおいしいんだけど、全く食欲がない。日本を出てからあんまり食欲がない状態が続いていたけど、無理やりかきこむ。食べないと足が止まるし、塩分を補給しないと熱中症になってしまうからだ。あれ、もしかして体調が悪い?
気温は35度以上で湿度もとても高い気がする。そもそも真冬の日本から酷暑の東南アジアにいきなりきて自転車を漕いでるんだから異変が出てもおかしくない。やけに汗が多いような、、、
足が攣って登れない
カレー屋さんを出発すると登りが始まる。この島の登りは本当にえぐい。10%を超える日本だったら激坂認定されるような坂がコンスタントに出てくる。日本みたいに勾配率とか考えないで最短で道をつなぐとこうなるのかも。トンネルも1個もないので全ては自然の地形に沿った形になっている。
ここで、足が攣った。右足の太ももとふくらはぎ。嫌な予感はしていたけど、登りに入った途端に攣ってしまった。現在地60km(無駄足があったのでホテルから40km)、まだ半分以下。しかも最初の峠の途中だ。
乗り始めてもすぐに攣りかけて止まってしまう。完全に熱中症の症状だ。塩が足りなかったか。
「もうだめだ。泊まる場所を探そう。」
しかし、この辺りはネットで検索してもホテルがない。近所の売店でジュース飲みながら考える。
- この辺でホテルを探す
- バスに乗る
- 下ってホテルがあるところまで戻る
売店のおばちゃんにホテルないか聞く。どうやらSoeまでないらしい。どうするバスに乗るか。現在時刻3時。
おばちゃんが近所の人を呼んで相談してくれる。どうやら近所にWismaという宿泊所があるらしい。
しかし何言ってるかほとんどわからない。うーんどうしよう、バス乗るかと思ってたら、バイクで女性が店に来た。どうやらその人がWismaで働いているらしい。案内するから後ろをついてくるように言われる。
バイクがスタートして登りを進むが、攣りかけの足に鞭打って坂を登っていくがバイクが速すぎる。
足がまた攣った。もう限界。
「後ろに乗って」というジェスチャーでステップを出してくれた。
仕方ない。後ろに乗せてもらってWismaまで向かう。左手で肩を持って右手で自転車を押すがなかなか難しい。追い抜く車の人が爆笑してる。途中バイクの角度がとんでもないことになったので、一回止まってもらい。再出発。
あー、動力って素晴らしいですね。快適ですね。坂なんて関係ないんですね。
教会に救われる。神様最高
バイクの後ろに乗って500mぐらいでWismaに到着。どうやら教会の宿泊所のようだ。
バイクで連れてきてくれた人はLisikaという名前で奥に行って交渉してくれている。どうやら他に宿泊者がいないみたいだ。なんだか、手を横に振ってダメってサインをしている。
ダメか。満室なのかな。
「もう足攣って乗れないから、バスで移動するわ。仕方ない」と話して、ちょっと休んで出発しようかと思っていたところ、奥からシスター風の女性が呼んでいる。
「OK。泊まれることになったわ。今掃除してるからちょっと待ってて」
おー、ありがとうございます、救われた! 本当に嬉しい。バスに乗ってもいいんだけど、絶対に途中の地形が気になるし、ティモール島をクパンからディリまで走った(途中バスに乗ったけど)みたいなめんどくさい説明を一生し続けなければならないところだった。
料金はなんと25000ルピア(211円)!安い。食事はつかないけど全然問題ない。今まで一番安いな。




Lisikaとはお金を払うので7時半に会う約束をして別れる。これからBabau(20kmぐらい戻った場所)で仕事があるらしい。
よかった。救われた。部屋に荷物を置いたら、水浴びして体を洗って着替えたら布団に倒れ込む。本当に限界だったのだ。1時間ぐらい眠り、外を探索する。まだお腹も空いていないし、Lisikaが戻るまで待ってから食べに行こう。
凄まじい夕立が来て辺りはずぶ濡れになった。この島の雨季は夕方に毎日激しい雨が降るらしい。
8時まで待っても戻ってこない。時間聞き間違えたかな、電話番号聞いときゃよかった。仕方ない、外にご飯を食べに行こう。
ご飯を食べに街へ。栄養より大切な出会い。
Wismaから100mぐらい歩くとレストランが何軒かある場所があった。ここで今晩はしっかり食べて休もう。何が食べれるか探っていると、English!って叫びながら手招きしている人がいる。どうやら英語話せるからここで座って話そうと言っているらしい。飯は食えるのか、ここで飯は食えるのか。とりあえず座って話をすることにした。自分は外国で誘われたら答えは絶対にYESと答えるようにしている。Noって言ったらストーリーはそこで終わっちゃうからね。今んところベトナムで1回を除いてやばいことはない。
彼の名前はHunさんで、これからおじさんの葬式に3時間かけてバイクで行くらしい。元々ジャカルタで俳優をやっていたらしい。でも色々あって故郷のこの街に戻ってきたんだって。
家族が売店をやっているみたいで、なんか食べさせてと言ったらカップラーメンが出てきた。仕方ない、出会いは栄養より大切なのです。
通訳アプリを使っていろんなことを話した。家族のことから仕事のこと、彼女と別れたとか。地元の人とコミュニケーションをするのは本当に楽しい。リアルな生きた情報を交換して世界の広さも感じるし狭さも感じる。こんな南国の島の人でも親との関係とかたいして変わらないなー。
彼とはそのうちまた会いたいな。
結局2時間ぐらい話して、彼はバイクで弟と二人乗りで3時間の旅に出た。

いい出会いがあった。Wismaに戻るがLisikaはやっぱりいなかった。
仕方ない朝にいなかったらお金を机に置いて出発しよう。
泥のように眠るが、マットレスが柔らかすぎて背中が痛くて何回も起きる夜を過ごした。
Diliまであと350km。行けるのか。
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