ティモール島横断400km完結・自転車で国境を越えて酒を飲む

夜寝ていたらなんか顎の辺りにでかい虫が落ちてきた。カサカサするからうわーって言いながら手で払ったけど、多分ゴキブリだろうな。でも見なかったからセーフ。

記事を見た人は結構余裕だと思うかもですけど、色々ギリギリなこともあって

  1. なんか茂みで休んでた時に虫に刺されたらしく足にぶつぶつがいっぱいできてる(不思議と走ってると直るけど、宿に着くと出てくる。汗疹かな、、、)。
  2. 便所サンダルで来てるんだけど素足で歩いてたら靴擦れしてて、その状態で水溜りに足を突っ込んでから微妙に化膿しかけていて一進一退だったけど治りつつある。

まーそんなことも走ってるときは暑くて必死だから全部忘れてしまうのです。

この日は133km走らないといけない。7時の朝食の時にはもう準備万端で食べたらすぐ出発できるようにしていた。部屋を出ると外は大雨。

今日もバイキング。ご飯と、焼きそばみたいなのと、鶏の煮込みみたいなやつをチョイス。コーヒーも飲んで栄養補給は完璧。あとは走るだけだ。

今日のコース

最後の峠をひとつ越えたら海岸線まで降りて、微妙にアップダウンしながら135km走るコース。この自転車で100km以上走ったことはないけど、概ね海岸線だしなんとかなるだろう。あと問題は、国境を越えて東ティモールに入ると携帯電話が使えなくなることだ。地図はオフラインのMapsMeがあるので問題ないけど、どうやって友人に到着時刻を伝えるかが問題。一応テトゥン語の指差し会話帳のデータをもらってるので、「お金払うので電話をかけさせてください」でなんとかなるだろう。

しかし、この微妙の凸凹が気になる、、、

大雨のなか出発

食事を終えても外は大雨。でも雨宿りしている暇はない、すぐに出発しないと。

これをまっすぐ進む。とても国境に続いているとは思えない。

宿を出ると一路空港方面に向かって走る。本当に大丈夫かなと思うような微妙に整備されていない道が続く。途中雨が凄すぎてこの旅初めてカッパを着た。でも今日着くのがわかってるから笑顔。「ビールビール」って呪文を唱えながら進む。

空港のところで分かれ道があって、道のおじさんに「Timor Leste?」って聞いたら教えてくれた。

ヤギも屋根の下に隠れるほどの雨のなか峠に到着。あとは海まで一気に下っていく。

右上にヤギ

下り始めると民家が出てくる。子供達が声をかけてくるのだけど、言葉が違う。「ハロー」ではない何かを言っている。もしかしたら「ボンディア(ポルトガル語でおはよう)」って言ってたのかも。国境はもう少し先だけど、実質的な文化の境はこの峠なのかもしれない。

峠を下り切るとコンビニがあったので国境越える前の休憩をする。そして今気づいたけど、もうインターネットは使えなくなっていた。まだ電波はあるけどインターネットは使えない。どうやって連絡しようかな、国境越える時に連絡するって言ってしまったけど、連絡できないや。

まーいっか笑

自転車で国境を超える

撮影する間もなく国境に入る。Goproも撮影していたけど、さすがに国境は止めろって言われそうだから撮影ストップで国境に突入。

だんだん国境という感じで警備が厳重に、何も悪いことはしていないけど緊張する。

まずはインドネシアで出国の手続きをする。自転車は建物の外に置いておくように言われる。サドルバッグとかはいいのかな、わかんないけど。

リュックを調べられるけど、パンツとかしか入ってないので笑ってる。あとはコンビニで買った非常食のパンだけ。

出国審査でもディリまで行くんだよって言ったら応援された。

インドネシアを出て東ティモールに入る。ここには大きな運河みたいなのがあって、これが国境を分けているようだ。

もう東ティモールに入国も済んだのかと思って、「ビザ代かかんなかったラッキー」と思ってたら、あとでしっかり請求された。

橋を渡ったら東ティモールの入国審査になる。ここでは自転車を外に停めるように言われ、荷物は全て持って入るように言われる。 おじさんインドネシア側と違ってなんか厳しいな。

私、荷物も服も全てずぶ濡れなので、建物の中で立っていた場所には水たまりができる。なので、後ろからモップを持ったおじさんがついてきて移動するたびに拭いていく。申し訳ない。

パスポートとワクチンの証明書を出して、「東ティモールに何しにきたの?」って聞かれるので

「国際機関で働いてる友達がディリにいるから会いにいくんだ。クパンから自転車で来たんだよ。前にいっしょに働いてたんだよ」って言ったら、書類を全部書いてくれた。そして職業欄に国際機関の名前書かれた笑。いや、今は無関係ですよ。そしてそういう人は多分自転車でこないよ。でもこういうところでも日本の国際協力が響いてることを感じます。

書類を全部用意してくれたので、それを持ってビザの支払いへ。

ビザ代は30ドル。インドネシアは35ドルだったなー、そして帰る時もまたインドネシアで35ドル払うからビザにお金かかるな。

入国審査でもディリの友達に会いにいくから自転車で来たんだよって言ったら応援された。

そんで荷物チェック。友達に会いにいくんだよっておじさんに言ったら「前に成田で空港のトレーニングを受けたんだよ。日本最高だよね」って教えてくれた。なんか体をスキャンする機械で何回チェックしてもダメで、機械の足元に水溜りができるから免除された笑。なんも持ってないけどね。

これで入国審査は全部完了。やっと東ティモールに入国できる。

外に出ると警備の人とかが集まってきて、「どこからきたんだ?、いい自転車だなー、インドネシアの自転車はあんまりよくないんだよ」とか色々話をする。

最高の天気の中をディリへ

さて準備もOK。あとはディリまで110kmぐらい走るだけだ。この時には雨が止んで陽が出てきていた。

暑いけど、平坦なので問題なく走ることができる。この旅初めての本当にフラットな道路を走る。平均時速25kmぐらいで快調に飛ばしていく。

これなら楽勝、夕方には着くだろう。

手を振る子供達に「ボンディアー」って言いながら快調に進む。

ディリまで100kmのキロポストを通過。東ティモールの国道には、距離がわかるようなキロポストが定期的に置かれているので、進捗がわかって助かる。

抜いていくバイクが応援してくれる。この辺で、白人のロードバイクとすれ違った。あの感じだと国境を越えてインドネシアに行くんだろう。情報を教えたいけど素通りしちゃったしまぁいいか。

20kmぐらい走ると上り坂に入る。どうしても地形的に「鼻」と呼ばれる海に迫り出した部分は内陸に入る必要があって坂がある。しかしこの坂相当きつい。相変わらず無理やり作ったような道路で斜度がきつい。

コーナー2つごとに日陰を見つけて休む。本当に暑い。

と言っても標高100mぐらいだから、なんだかんだ頂上に到着(押してます)。

海が青いなー、そして空が黒いな。ていうか、雲に穴が開いて空から雨がおっこちてきてるのが見えますね。

魚を食べて友達に連絡

坂を一気に下るとレストランが見つかったので、ご飯ついでに避難。店に入るとすぐに土砂降りになった。

なんか外国人が使いそうなレストランだなと思ったらWifiを使うことができた! おかげがで友人に到着時刻を連絡できた。

「6時には到着したいと思います!」

でもこの時時差のことを全く計算に入れてなかった。サイクルコンピューターのGPSの時計はまだ11時半を指していたけど、東ティモールはすでに12時半でした。自転車乗りながら「東だから1時間戻るんだから、まだ10時半じゃん、楽勝!」とか考えてたけど、逆に1時間進んでいたのでした。7時って言っとけばよかった。

ご飯は魚を注文。魚5ドル、コメ0.5ドル、コーラ1ドルで合わせて6.5ドル。この笹に包まれたチマキみたいのがうまい。魚もうまい。

でも高いなー。気分的にはインドネシアから3倍の物価になった感じだ。そして魚に対してコメが安すぎる。色々不思議な価格設定。東ティモールは米ドルが通貨。

お会計で10ドル札を出すが、お釣りがないらしくパニックになっている。ちょっと待て、6.5ドルの食事を出す店で10ドルにお釣りがないのはどうなのか。

到着時刻もお知らせしたしあとは走るだけ。残りは80km。間に合うかな。

14時ごろ出発。あと80kmで4時間。あれ無理かも。

青い海と空をすすむ

海が青いなー美しい。

ところどころ道路が崩れてる。どうやらこの国はこの道以外まともな道がないらしい。大丈夫か。

時折、岬部分で激坂が出てくるので押す。すると話しかけられる。結構英語話せるみたい。

「自転車なのになんで押してんの?」

「あっちーから押してんだよ」

色々話して仲良くなって、自転車乗らせてっていうから乗らせてあげた。

「すげーいいよ。1000ドルで売ってくれ」

なんだかんだ色んな人と触れ合いながらディリにだんだん近づく。でも6時には間に合わないかも。

だんだん陽が暮れてきた。でも多分これが最後の坂なんだ。

18時ごろ、リキシャの街を通過。リキシャって日本っぽい感じの名前で親近感がありますね。あと20km。

このトゥクトゥクみたいなのが夕方には客を探してゆっくり走ってるから追い抜きながら急ぐ。なんとかして陽がくれる前に到着したい。

ごめん、もう間に合わないけど連絡できないから進むしかないのです。

大きなコンテナターミナルを通過。すでに時刻は19時過ぎ。連絡が取れなくて申し訳ないけどひと昔前は連絡なんて取れなくて当たり前だったのにね。現代人は忙しい。

バイパスの上り坂が嫌なので海沿いの旧道を通る。夕陽を見たり釣りしたりみんな楽しんでいるね。あつい地方の人は夕方は楽しい時間なのかもね。信じられない凸凹道で、バイパスができる前はこれがメインの道路だったと聞いて衝撃を受ける。

19時15分、旧道を抜けると大きな橋を渡る。もう近い。スマホで家の場所を確認して進む。交通量が多い事故らないようにしないと。

多分左が有名なティモールプラザ。ここの角を曲がってその先の突き当たりを右に曲がってさらに右に曲がったら友人の家だ。近い。

すると対向車線からぷっぷーってクラクションを鳴らされる。

「しらさーん!」

「うおー!!遅れてすんませんー」

心配して迎えにきてくれたらしい。ありがとう。

ここからは友人の車に先導されウインニングラン。色々と走馬灯のようによぎる。

夕日も綺麗だなー。やっと終わったのだ。

コンパウンドのゲートが開けられると、警備員の人もなんだか喜んでいる。

手書きのメッセージも書いていただきました

ゴール!!!

クパンから4泊5日で429.75km。獲得標高5002mの旅でした。

いや、もう人生で一番きつかった。この歳でこんなきついことしなくてもいいじゃんと思うけど、今やれたからよかったんだ。やっぱり自転車は最高だ。

自転車じゃないと見えないものもたくさんあるんだよなー。

シャワーを浴びて近所のバーにビールを飲みに行く。

最高。

かかったお金とかまとめは別の記事で。
完走できてよかった。

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